俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
「当たり前でしょ。これでもFREEのトップスタイリストしてんだから。クールビューティーってやつよ。惚れないでよ?」
「はは。誰が惚れるかよ。お前みたいな干物女。まぁお前昔から技術は軍を抜いてたもんな」
軽くディスられたけど、初めて美容師として褒められて驚いた私は思わず大地を見上げた。
「俺の次にな」
んな⁈
なによ!
褒められたんじゃなかったのかい!
「どうだか。 大地こそ、新しい店でこき使われてんでしょ」
「俺はスカウトだ。なめんな」
んぐっ!
大地はこんなんだが私と同様、誰よりも努力していたのを学生時代見てきた。
私もかなり早く登校していたけど、それよりもさらに早くいて朝練をして、夜もふたりで遅くまで残って練習していた。
そんな大地がいたからこそ、私も頑張ろうと必死になれたんだと思う。