俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
「ふふふ! 大地めっちゃ褒めるやん」

「いや、冗談抜きで。想像以上すぎて驚いてる」

本当だ。お世辞でもなんでもない。

「見直した?」

見直すどころか惚れ直したわ。

「ああ。なんでこんなに料理できんの?」

「んー?うちさ、親共働きなのね。だから、中学くらいから私が作ってた」

え?
共働き?
親父、副社長よな?

「母親、仕事してんの?」

「うん! めっちゃしてる! パパの会社で建築士してる!」

なるほど。
技術者なわけね。

「すげぇな。何で美空は美容師に?」

「あ、ママの両親がさ美容師なの! 都内でオーナーとかしてるんだけど、その影響で。大地は?」

都内でオーナー。
知ってる人だったりして。

「俺? 俺そもそも経営者向きじゃねぇしな。現場で働きたかったし、あれだ。姉貴と妹のママごとからよ、興味持ってな。単純だろ」
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