俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
夜飯食ったら帰れとか言われるかと思ったんだけどな。

もしかして、少しは気を許してくれてんのか?

「髪触っていい?」

思わず言ってしまった。

美空は笑ってヘアバンドを外して髪も下ろすと、どーぞと言った。

いいんだ。
さっきは百万年はやいとか言って文句言ってたのに。

また適当に付けた映画を見ながら、遠慮なく髪に指を通してクルクルと遊ぶ。
カットしたし、トリートメントもしたからツルツルしてて気持ちいい。
落ち着くわ。

「大地?」

「ん?」

「あのね? 私の友達の話なんだけどさ」

はい? 友達とかいたっけお前。

「おう。どした」

とりあえず聞くか。
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