俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい

〜美空side〜


ーーーー

ジーっと鏡に映る自分を見る。

すごい。
いつもと違う。
めっちゃいい。

大地は私の知らない私を引き出してくれた。
このアイメイクめっちゃいい。
しっかりと目に焼きつける。

「あーもったいないー」

そういいながらコンタクトを外して、オイルを顔に思いきってつけた。

「あーん。落ちちゃう…」

ぐちゃぐちゃになっていくメイク。

でもな、またしてくれるって言ってたしな。
大地の優しく微笑む顔を思い出して、胸がほんわりとするのを感じた。

大地、ご飯喜んでた。
めっちゃ褒めてくれた。

よかった。嬉しい。優しい。
うん。今日一日一緒だったけど、大地は優しかった。


やっぱり私、大地の事…

大地は、家での飾らない私を見ても引かないって言ってた。
でも…

大地ともしする事になってちゃんとできるのだろうか。

ちょっとだけ聞いてみようかな。

でもな。
そもそも大地は私をどう見てるんだろう。

そんな事をぐるぐる考えているうちにすっかりいつも通りの自分になった。

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