俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
「てか、大地こそ大丈夫だった? 彼女とかいないの? 私、部屋に入ってよかった?」

「お前は女じゃねぇだろ」

そうだった。コイツはこういうヤツだった。
全く私を異性としてみていない。
私もだけど。
心配して損したわ。

「はいはい。そうですね。大地、お腹空いたー」

「今できっから、そこ座ってろ」

間も無くすると、ミートソースのパスタが大地の手によりモルタル調のオシャレなダイニングテーブルにセットされた。
いちいちインテリアがオシャレだな。

「美味しそう!」

「はは! 美味すぎて他の食えなくなんぞ。ほれ、食え」

「いただきまーす」

ミートソースのパスタは大地の言う通りめちゃくちゃ美味しくてペロっとたいらげてしまった。
そんな私を見てまた右側の口角をあげて僅かに笑った。

「ビール飲むか?」

「飲も飲も!」

立ち上がり大地の分の食器も一緒にシンクに運び洗い出す私を大地は少し驚いた顔で見る。

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