俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
「かわいいな美空は」

「大地! わかったから! 恥ずかしくて食べれないよ」

「ははは。そりゃダメだな」

そう言って、また食事を続けた。

無事に美味しいディナーも終わって、船の外に出る。

風が気持ちいい。
向こう側にはキラキラと街の光が美しく輝いている。
海面には綺麗な月が反射してとても幻想的だ。

「綺麗…」

「だな。美空にはかなわないけど」

そう言って、手すりに手をかける私の後ろから抱きしめるように大地も手をかける。

「大地って甘いよね」

「そうか? なら美空限定だな。なんならもっと甘やかしたい。まだまだだぞこんなんは」

大地の手が私の顔にそっと伸びてきて、そのまま顔だけ振り向かされてキスが落とされた。

「ちょ! 他の人に見られちゃうよ!」

「大丈夫。今誰もいない」

キョロキョロ見回せば、大地の言う通りだれもいなかった。

「本当だ」

そう言えば、また甘くて優しいキスが降ってきた。

「美空。好きだよ」

キツく抱きしめられる。

「私も好き。大好き」

見つめ合い、微笑む。
最高だ。
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