俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
「お待たせ! 私も飲む!」

大地の冷蔵庫を開ければすっかり常備されるようになった塩辛が私を待っていた。
迷わず手に取る。
ドレスアップをしてても、ビールと塩辛は外せない。

そして塩辛をつまみながら飲み進める。

「はは! 最高!」

そんな私を見て大地は甘く微笑む。
いつもより眼差しが熱い。

またドキドキしてきてしまう。

「美空。今日、驚いたろ。何か言われた?」

「まぁ。なんかいろいろ言ってたよ。その…大地って凄いでしょとか」

「は? 勘弁しろよな。なんだよそれ。美空。気にすんなよ?」

「う、うん」

とは言ったものの、めっちゃ気になってはいた。
張り合う事でもないのはわかってるけど、私の知らない大地をあの人は知ってるんだと思うと、なんだかいい気はしない。

そもそも大地は、私とはしたくないのだろうか。
いつも元気ではあるけど…
自分に良いように受け取っていただけだったりして…
やっぱりジャージを着て寝る私の事なんて…

どんどん沈んでいく心。
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