俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
「大地…?」

「美空。あがろう」

チュっと頬にキスをすると大地は立ち上がり上がってしまった。

どうしたの…?

やっぱり、あの人に会って…

嫌だ! 大地! 行かないで!
私を置いていかないで。

私も追いかけるように上がると身体を拭く大地の背中に抱きついた。

「え⁈ 美空? どうした⁈」

「大地! どこにもいっちゃやだ。まだあの人が気になる…の? だから、触ってくれないの?」

「……いや」

大地はそう言って辛そうな顔を見せた。
< 165 / 268 >

この作品をシェア

pagetop