俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
なんなのこの人。
「俺だけには全部見せて」
朝から大地はものすごい事を言っている。
まさか、まさかこんな私をここまで好いてくれる人がいるなんて。
変わらず家ではジャージを着てあのダサい瓶底メガネスタイルの私。
大地はよっぽど変わり者なのかもしれない。
そんな私を抱きしめて、落ち着くーとか言い出すくらいだ。
「見せてるでしょ?」
「もっとだ。わがままも笑った顔も、怒った顔も、寝ぼけてる顔も、照れてる顔も。甘える美空も全部だ」
「大地って変わってる?」
「いや? 普通だろ」
「ふふふ! 幸せー」
素直に甘えてみる事にした。
「はぁーたまらん。可愛すぎてダメだわ。もう俺、我慢しなくていいんだよな?」
「え? あ、うん…」
「俺に甘やかされる覚悟はとっくにできてるよな?」
そう言って、私が答える前に極上の笑みを浮かべ甘い甘いキスが降ってきた。