俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
そして、ランウェイの真横の最前列へ座る。

「楽しみだね!」

「そうだな」

会場をグルッと何気なく見渡す。
みんな大地を見ている。
カッコいいもんなぁ。
妬いちゃう。

大地は私のなのに。

「みんな美空の事見てる」

「え? 大地も見られてるよ?」

ふたりでヒソヒソと肩を寄せ合い話す。

「妬けるわぁ」

ふふふ。大地も同じだったらしい。
すると、手を繋がれた。

俺のだって言ってるみたいな行動に、思わず頬が緩む。
私もキュっと握り返すと、大地が私を見て微笑んだ。

まもなくすると、ショーが始まり次々と外人モデルが煌びやかな衣装を着て見事なウォーキングを見せる。

さすがだ。モデルも一流揃いだ。

あ、ブライダルだ…。
綺麗ー。

チラッと大地を見れば目が合った。
そして、なぜかクスッと笑われた。

何よ。いーでしょ。

そんなこんなですっかり見入っていればあっという間に全てのショーが終わってしまった。
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