俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
「最高だったね!」

腰に手を回されエスコートされながら、会場を出る。

「ああ。楽しかったな。どれ、急いで帰ってたっぷり可愛がってやらないと」

そう言ってまたこめかみにキスを落とす大地。

「大地! だめだ…って…」

げ!
何で⁈

私はとんでもない人と目が合ってしまった。

あの七海くんが、目を見開いてこちらを見ているではないか。

ヤバい!

大地も私の異変にすぐ気付いたようだ。

「俺、やっちまった系? あの男だよな? 七海くんての」

コクコクと頷く事しかできない。
どうしたって、今のこの状況は誤魔化せない。

「歩いてきたぞ。どうする? 俺たちの事言っていいよな?」

コクコクと頷く。
もうここは大地になんとかしてもらうしかない!
< 195 / 268 >

この作品をシェア

pagetop