俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい

〜大地side〜



七海は、俺たちに気づくとこちらへと歩いてやってきた。

中性的な顔立ちにシルバーのマッシュヘアが似合っている。

ちくしょう。かっけーな。

美空から話は聞いていたが、向かいの店とはいえ顔を合わせる事はなかったため、どんな奴かはわからなかった。

コイツ知ってるわ。
美空のグループでモデルしてたわそういえば。

なんか俺、すげー睨まれた記憶がある。
あの時は何とも思わなかったけど今ならわかる。
コイツ、美空の事が好きだったんだと。

厄介だな。

今も好きとかないだろうな?

「美空さん? お疲れ様です! 美空さんも見にきてたんすね! そちらは彼氏さん…ですか?」

いや、お前絶対気づいてんだろ。
まぁいい。
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