俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
うちの店は、トップになる為にはいくつかの指導を経て、試験は本社からの人間数名と、店舗にいるトップ全員からの判定に合格しなければならない。
そして、その指導は店舗のトップの誰かがつくことになっている。

げんに私もトップになる時、店長が指導係としてついてくれていた。

後輩ができるってこういう事よね。
これは仕事だ。
しっかりしないと。
そう自分に言い聞かせた。

「美空さん。店長から聞きました。ご指導よろしくお願いします。俺、美空さんについてもらえるなんて、光栄です!」

「よろしくね。一緒に頑張りましょう」

「はい!」



ーーーー

日程を調整してさっそく今日から練習が始まった。
練習は閉店前の一時間。ほぼ毎日だ。

私はその一時間の他にも、そのまま居残りして自主練をして試験に望んだ。
そして、一発で合格したのだ。
トップの試験はどうやら一発合格は難しいらしく、驚かれた。

指導がこうして時間内に受けられるのは一回目の試験を受けるまで。
その後は、自主練や自分でトップに頼んで指導してもらったりして、また試験を受けることになる。

七海くんには、せっかくだから一発合格でいってほしい。
< 200 / 268 >

この作品をシェア

pagetop