俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
「うん。私、教えるのあんまり得意じゃないし」

「黙々と練習するタイプだもんな。鬼みたいな顔して」

大地は昔を思い出して笑っている。

「それだけ真剣だったの!」

「ははは。わかってるよ。七海は俺たちのこと特に何も?」

頭を撫でられ、別な話しになる。

「うん。特に何も」

「そうか。何かあればすぐ言えよ?」

「うん。ありがと!」

「今日は、ミートソースのパスタな?」

「やったー! あれ、本当に大好き!」

「風呂入ってる間に作っとく。ゆっくり入ってこい」

そうして、部屋の前で一旦別れた。
お風呂に入って、いつものジャージ姿で大地の部屋に入る。

ミートソースのいい匂い。
最高!

二人で向かい合って、大地の作ったパスタやサラダなどをペロっと平らげた。

「美空。指導係、頑張れよ」

「うん。まぁ、頑張るのは七海くんだけどね!」

「はは。そうだな」

大地はそっと微笑み、食器を洗うために立ち上がった。

大地も応援してくれてるし、頑張ろう。

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