俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい

「大地は、ありのままの私を好いてくれてるんですー」

「ひぃー。惚気ないでもらっていい? 奏翔、おかわりくれ」

「ん? お前そういえば今日車どうすんの?」

「置いてく。明日取りくる」

「えー? 歩いて帰んのー?」

「んだよ。ちっとは歩け」

「だる。丈慈と大河は?」

「残念。あいつらは出張で今日本にいませーん」

イトコの丈慈と兄の大河は神楽コーポレーションに勤めている。

さては、絃め。
こいつ、兄達がいないからって暇で私を誘いやがったな。
間違いない。

丈慈の妹の翠も秘書だから同行してていないだろうし。

絃の妹の維織(いおり)と、奏翔の妹の音羽(おとは)はお酒があまり得意じゃない。
よって、私になったわけね。

まぁいっか。
大地、なんか最近ちょっと元気がないような気がする。
今日だって、急にどうしたんだろう?
まぁ、大地にだって用事の一つや二つあるか。
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