俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
告白

〜美空side〜

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「美空さん。今日ってこの後時間ありますか?」

七海くんが誘ってきた。

「あー、ごめん。無理だわ」

大地と一波乱あって、今日は仲直りの印って訳ではないけどお寿司を食べに行く。
七海くんがもし、私を想ってるなら余計に無理。

「そ、そすか。んじゃ、また後日誘いますね」

いや、後日も誘ってもらわなくていいんですけど。
あ、そろそろ練習時間も終わりそう。

「七海くん。そこ。また、前に戻っちゃってるよ」

「あ、すんません。俺、これ苦手みたいっす」

「ここ、こうするといいよ。ほら、やってみて」

「あ! 本当だ。やり易い! なんか気付くと自己流になっちゃうんすよね」

「わかるわかる。大事なことはそのままで、あとは自分のやり易いようにするといいよ」

「はい。美空さん、やっぱりすごいっすね」

「ほら、無駄口叩かない。怪我するよ」

大地みたいにね。

大地はいつもはちゃんとしてるけど、どうやら私の事になると普通じゃいられないらしい。
それも、嬉しいと感じるんだから私も相当なんだと思う。
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