俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
そして、耳打ちして友人に何か聞いているようだ。
その友人が謝るようなジェスチャーをする。
大地は諦めたようなそんな顔をしてから、私を見るとあごでこっちに来いと合図して、スタスタと一度出て行った。
無視しとこ。
すると電話がなった。
『大地』
なんなのもう!
「ちょっとごめん。電話きたからでてくるね」
隣の子にことわってバッグを持って離席する。
すると大地がお店の入り口付近で待っていた。
「ちょっと! なんで大地がいんのよ!」
「お前、声でかいっつーの!」
やべ。
慌てて口を手で覆った。
「お前こそ、なんでいんだよ」
ヒソヒソと肩を寄せて言い合う。
「いや、急に店の子に誘われて。ひとりが来れなくなって困ってるって言われて。大地こそ何してんのよ」
肘で突く。
「俺は、仲間内で同窓会すんぞって言われて、スーツきてこの店集合ってしか言われなかったぞ。これ、合コンだろ?」
チラッと向こうのみんなの方を見る。
私たちにはみんな気づいていない。