俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
店長ってやっぱりすごい。
私はなんて声をかけたらいいかわからなかった。
でも、店長の言う通りだ。

七海くんは、まだまだ上手くなると思う。
私も、負けていられないなと改めて思った。

ーーーー

ちょうど七海くんも他のスタッフと話し込んでいるようだし、私は一足先に帰ることにした。

そして、そっと店を出たところで私に気づいた七海くんが店の外に出てきた。

「美空さん。指導していただいてありがとうございました」

「七海くん。お疲れ様。残念だったね」

「はい。まだまだだなって今回思い知らされました」

「また頑張ろう! 店長の言う通りだよ!」

「はい!」

そろそろ、ちゃんとこないだの話しの続きしていいかな。

「あの、七海くん。こないだの事なんだけど」

「美空さん。大地さんて、トップなんすよね? やっぱり、上手いすか?」

え? 大地?

「あ、うん。大地もトップスタイリストだよ。正直言って、かなり悔しいけど私より上手いよ」
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