俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
パーティー
パーティー当日。

会場に足を踏み入れれば、立食形式で煌びやかに着飾った男女がドリンクを片手に楽しんでいた。

周りが俺に気づいて、ザワザワと騒がしくなる。
勘弁してくれ。
ぐるっと見回した限り、問題のじーさんはまだ会場入りしていないようだ。

美空に連絡するも繋がらない。
いつもの事だ。
あいつは携帯を持ってる意味がないくらい触らない。
まぁ、そのうち来るだろう。

すると、どぎつい香水の匂いに鼻が曲がりそうになる。
誰だよ。くせぇな。
俺だけでなく周りの人間も眉をひそめているのがわかった。

「大地さんですよね?」

俺の名前が聞こえ、その声の方を振り返れば匂いの元からだった。
誰だよこの女。知り合いだと思われたくない。

「私、大園清華(おおぞのきよか)です。藤堂のお爺様からお見合いのお話伺ってません?」

この女が⁈ 嘘だろ?

なんだか随分と自信があるようで傲慢な態度だな。
どこのキャバクラだ? と思うほど、胸元を大きく開けて、ショッキングピンクのボディコンのようなミニ丈のドレスを着ている。
メイクは流行りに乗り遅れ、無駄に派手さしかないメイク。
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