俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい


美空は、俺と同じ暗めのパープルのサテン生地のロングドレスを着ていた。

オフショルダーになっていて、綺麗な肩が顔を出している。
ショルダー部分は大きなフリルが計算されたように立ち上がって、デコルテや腕がとても綺麗に見える。
そして、ヒップまでボディラインを沿うようにタイトなデザインになっていて、そこからドレープが入って美空のスタイルが際立つそんなドレスだった。

髪は、いつもはおろしているパッツンの前髪ごとガッチリと固められ、高い位置でポニーテールになっていた。

綺麗すぎる。

ついつい見惚れていれば、美空が俺に気づいてニコッと微笑むと、こちらに向かって歩いてきた。

こんなに人がいるのに、自然と美空の前は道ができてそれはまるでランウェイを歩くモデルのようだ。


「お待たせ。そちらは?」

大園清華を見てそう言った。

ん?
笑顔だが、目の奥が笑ってないぞ?
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