俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい


「うん! 私も紹介したい人がいるの。そろそろくると思うんだけど…」

そう言って、入口の方に目線を移した。

「あ! 来てた!」

美空が手を振ると、黒髪ロングのものすごい美人が美空に気づいてこちらにやってきた。

さっきの美空のように周りがザワつく。

姉貴か? いや、コイツに姉貴はいないよな?
いとこか?

「美空。ドレス、バッチリね!」

「うん! ありがと本当に。こちらが彼氏の大地。スーツ、最高に似合ってるでしょ?」

「ええ! 本当に見事な着こなしね! 採寸でモデル体型だとは思ったけど、こんなにハンサムだったのね! 生地も全然派手じゃなかったわね。もっと攻めてもよかったかな」

そう言って、俺のスーツを見てあちこち触られる。
なんだ? どういう状況? これ。



「あ! ごめんなさい! 私ったら!」

そう言って、また少し近くまでくると

「美空がお世話になってます。叔母の藤崎結(ふじさきゆい)です」

と、口元を手で隠しながらヒソッと名乗った。
叔母? 叔母って言ったか?
若すぎないか?
ん?
藤崎結⁈ まさか⁈

ハッとする。
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