俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい


するとすかさず、美空がシッ!と人差し指で黙れとジェスチャーした。

嘘だろ⁈
まさか、あのYUI FUJISAKIのデザイナー?
こないだ見た親戚も藤崎って言ってなかったか?
叔母⁈ 親戚だったのかよ⁈

もう、俺の脳内は情報が処理仕切れないほど忙しく動いている。

だからこんなに最速でオーダーできたのか?

なんとか、平静を保っているかのように顔には出さないよう努める。

「初めまして。この度は素敵なスーツ、ありがとうございます。改めまして、お付き合いさせていただいてます、藤堂大地です」

「ふふふ。よろしくね大地くん。それじゃこの辺で。夫がまってるから」

何歳ですか?
とはさすがに聞けない。

「はい。こちらこそよろしくお願いします。引き続き楽しんで行ってください」

「結ちゃん、ありがとうね! それじゃね!」

「ええ。それじゃ」

そう言って、結さんは旦那さんであろうこれまたメガネをかけたクールそうなイケメンの男性の元へ戻って行った。
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