俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
「驚かせんなよ」

「ふふふ。いちおうシークレットだから」

「だからってよ。大声出さなかったの褒めてほしいわ」

そして、また会場を見渡せば、知ってる顔がチラホラ。

「美空。あそこの青のドレス着てんのと、赤のドレス着てる2人見えるか?」

俺は美空の耳元に口を寄せて話す。

「え? あ、うん。見える! すごい美人だね!双子のモデルさん?」


「いや違う。俺の兄妹。青が姉貴で、赤が妹な」

美空が叫びそうなところで、美空の口を押さえた。
あっぶな。

美空もコクコクと頷いている。

「びっくりしたー! ものすごい美人姉妹じゃん!」

「騒ぐなっての。んで、その横のメガネかけてるネイビーのスーツの男見えるな?」

「う、うん」

「あれが兄貴」

「え! うわー。背高い! なんかみんな整っててモデルさんみたいだね」
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