俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
少しでも気を抜けばもっていかれそうだ。

まるで俺を離すまいと締め付けてくる。

体勢をクルッと変えて、美空を俺の上へ乗せ腰を押さえながら下から突き上げるように打ちつけると、俺の胸元に手をついて必死に倒れないように支えながら俺を見下ろす。
その表情は、とても妖艶で美しい。
たまらず俺の腰つきも自然と加速する。

目と目で会話をするように見つめ合いお互いけしてそらさない。
どんな表情も見逃さないように。

「くっ…」

愛してると何度も心の中で繰り返し囁く。

「大地…もっと…」

「ここか?」

「そ、そこ…あっ…はぁっ…」

互いの息づかいと、ベッドが軋む音。
いやらしい水音と美空の艶めかしい声がベッドルームに響き渡れば、もうここはふたりだけの世界だ。

「大地っ…ヤキモチ…妬かせ…ないでっ」

美空はそう言って、キスをしてきた。

「心配いらない。美空以外、無理だから…俺。クッ」

下からさらに突き上げるように腰を打ち付ける。

「大地…あっ…」

「愛してる」

「んっ…私もっ…」

強く、強く。
離さないと、抱きしめた。

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