俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
美空がバッグを片手にこっちに来た。

チラッと見ただけだが、ダントツでコイツが一番綺麗だ。
絶対くわれる。

なぜか、放っておけないと思った。

そしていつものように小競り合いをしていると、店の子と思われる女性が俺たちの所まできてしまい美空は案の定焦っている様子。

あーもう!

「あー、ごめんね? 俺、一目惚れしちゃったからこの子連れて抜けるね! それじゃ!」

そう言って無理矢理その場から美空を連れ出した。

何でこんな事してんだよ。
でも美空だけ残して帰れるわけにはいかない。
あいつらには任せたくない。
そう思った。

なのに、アイツは戻ると言い出した。

さっきも、誰かいい奴がいたか聞いた時はぐらかされた。

「お前、そんな格好してどんだけ飢えたんだよ。食べてくださいって言ってるみたいだぞ」
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