俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい


「大地。久しぶり。元気だった?」

「ああ。詩織は?」

「元気よ。ほら」

そう言って、左手に光る指輪を顔の横にあげて見せている。

またこりゃ、すごいな。高そう。

詩織さんていうらしい。
ダークブラウンのヘアカラーに、肩くらいまでの長さの髪は緩めのパーマがかかっていて、柔らかい雰囲気の人だ。
ホワイトのシフォンのブラウスに花柄のフレアスカートを履いている。

「良かったな。叶ったんだな」

大地の表情はいつも通りだけど、声に元気がない? 気のせいか?

「ええ。そちらは? もしかして彼女さん?」

げげ! またこのパターンだ。
今朝は夫婦だと言われた。
とりあえずニコニコしておく。

「…ああ」
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