俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
「大地…」

「いいから」

わけは聞くなって事みたいだ。

「あ…うん」

なんだか重たい雰囲気になってしまった。

トントンと大地の肩を叩いて、振り向いた大地の頬にニカっと笑って人差し指をぶっ刺してやった。

「なんだよ! ガキかお前は」

大地に少し調子が戻った。

「ははは! お腹空いた! 早く帰って食べよ!」

見上げる私に何か言いたそうにしていたが、大地はいつもみたいにフッと右の口角をあげて笑った。

「そだな」

その後会計を済ませて、また車に乗り込み帰路へついた。

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