俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい


そしてなにか作るという美空と冷蔵庫の中身を確認すれば、見事に色気のない物ばかり。
期待通りすぎて吹き出しそうになった。

結局買い物からになりお互い外用に支度を済ませれば、見事にブラックコーデで被った。
こいつ、ちゃんとするとオシャレなんだよな本当に。
モデルみたいなスタイルだし。
個性的なレッドのヘアカラーもとても似合ってる。

俺の車を見るなりクスッと笑ったと思えば、叔父と兄貴も同じ車種だと言った。

コイツってもしかして…
ここのマンションだって、良く考えれば一人暮らしの若い女が住めるような場所じゃない。

神楽って…
まさかと思い聞けば、親父はあの大手ゼネコン神楽コーポレーションの副社長だと言った。
なるほどね。

俺も聞かれたので、正直に打ち明けた。
メインはスタイリストとして別な会社で勤めていることもあって俺がTODOの息子だという事はあまり口外していない。
美容学校ではなんなら隠していた。
前のサロンでも。

今のサロンも、俺を引き抜いた社長以外は知らない。
いちいち説明するのも面倒だし、騒がれるし言ったところでいい事なんてひとつもない。
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