俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
家に戻ってからも考えがまとまらず若干上の空になっていた俺を、美空は落ち込んでいると思ったのか懸命に励ましてくれた。

違うんだけどな。
もう、彼女の事はなんとも思っていない。

そして、映画を見ている時に彼女の事を話した。
ちゃんと話しておこうと思った。
もうなんとも想ってないのだと。

美空は、俺の事なんかさっぱりどうも思ってないからか、彼女の話をしたってちっともヤキモチをやくなんて事はない。

俺ばかりかよ。
だよな。

俺でも自分に驚いてる。
俺の顔にケツを押し付けてくるような女だぞ。
俺もなんで美空に惚れたんだか。
自覚したものの戸惑うばかりだ。

元彼女のことばかりだった俺。
高校の時からずっと片想いをして、彼女に他に好きな人がいる事も知っていた。
それでも、彼女が好きで付き合うとこまでいきつけた。
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