俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
「よし! 着替えたよー! 行こー」

そんな私を見て、クスっと笑うと行くぞと言って頭をポンとしてキーを片手に玄関へ向かった。

「車で行くの?」

「ああ。今日なら店の前に止めれんだろ。ちゃちゃっと行っておわすぞ」

徒歩圏内なので、車だと一瞬だ。
大地は一旦自分の店に寄って、道具を持ってきた。

そして私の店に入る。
誰もいない。
ラッキー。
定休日は、アシスタントの子達が自主練してたりもするけど今日はいないみたいだ。

「んじゃ大地のパーマからやっちゃお! はい。そこ座って」

大地を案内していろいろセットする。

「なんか懐かしいな」

「はは! 思った! 学生の頃以来だもんね?」

「丸坊主は勘弁な?」

「もう大丈夫ですー」

クルクルと次々に巻いていく。大仏みたいに。

「はい! 大仏のできあがりー」

「相変わらずはえーな」

「そう? 大地もでしょ」

「今のうちにお前のシャンプーすんぞ」

「お願いしまーす」
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