俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
「みーくー。悪かったって。そんなシワ寄せんな。ほれ、終わったぞ」
そう言って、眉間にシワが寄っていたらしくツンとされた。
「マッサージ気持ちよかったから許す」
「それはそれは。ありがとうございます」
そしてお互いまた笑った。
なにこの楽しい時間は。
そして仕上げのカット。
ほとんど出来上がってるのですぐに終わった。
丁寧にブローをされて、アイロンもしてくれた。
「髪結っていい?」
「任せるー」
そして、綺麗にひとつ後ろの下の位置で結ばれた。
めっちゃいい。
「なぁ。せっかくだからメイクもすっか?」
「する! して!」
大地は、真剣な表情で私にメイクをしていく。
なんか、ちょっと恥ずかしい。
ヒゲとかなかったかな?
そしてあっという間に終わった。
鏡を見て驚く。
「うわーすごい。別人みたい! 大地マジシャンだったの⁈」
「なんもしてねーよ。素材が良いだけだろ」
「え?」
鏡越しに大地と目が合う。
優しい顔。
「美空はかわいいよ。綺麗だ」
後ろに結った髪を一房とりしっかりと目を見て私にそう言った。