こんなハナシ。
 後ろの男の子はこう言った。

 「海でーす。特技は、
 ラノベ一気読み。
 猫耳やバニーや
 メイドが似合う、萌系の人を
 彼女にしたいと思ってるんで、
 その辺よろしく」

 ……わたしは思わず振り返った。
前言撤回。後ろの男の子は結構、
美少年だった。で、え?えぇ!?

 クラスの雰囲気なんて
書かなくても分かるよね?
 そう、ザワザワだよ。
 
 だって美少年がオタクだよ?!
いやいや、まぁいるとは思うけど
さぁ……。こんなに身近に、ねぇ?

 「よーし、これで全員紹介
 終わったな~!じゃあ少し
 休み時間!チャイムが鳴るまで
 教室から出るなよ~」

 担任は体育教師。だみ声で
おっさんって感じ。
 休み時間って……、
先生がめんどくさいだけでしょ。
 
 でもしゃべるチャンスだよ?!
誰と?ってもちろん、美少年オタク
に決まってるじゃないか!!!
< 3 / 7 >

この作品をシェア

pagetop