鉄仮面CEOの溺愛は待ったなし!~“妻業”始めたはずが、旦那様が甘やかし過剰です~

 ずっと彼のことを尊敬してきた。

 仕事人として憧れ、惚れ込んできた。

 でも、私の中でなにかが育っている。
 それだけじゃないなにかが、はっきりと形を作り出している。


「あ……っ」

 私の乱れた呼吸のさなかに、彼が呟く。

「早く、俺に……」

 その言葉の続きををはっきりと認識する前に、私の意識は甘い靄に溶けていく。
教えてください。

 私は、どうすればいいのでしょうか。
 どうすればあなたは満足してくれますか。

 そして胸で痛むこのときめきの名前は、一体なんなのでしょうか。



 ねえ、教えてください、玲司さん。

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