【短】6月のキミとメランコリー

あめとゆううつ


6月。梅雨の時期。


図書室での勉強を終え、帰ろうと靴を履き替えたところでザーザーと降りしきるような雨を目の前に今が6月であることを再認識する。


「傘持ってきてないし。朝、晴れてたのになぁ」


ぽつりと呟きながら今朝の雲がひつじ雲だったことを思い出す。
どうしよう、と悩んでいたら教室に折りたたみ傘を置いていたことを思い出し取りに行く。



18時を過ぎた校舎内は静寂に包まれていて
外から野球部やサッカー部の楽しそうな声が聞こえてくるだけ。



いいなぁ...



高校2年生の今が1番充実していて楽しいはずなのに、現実は辛くて寂しい。

友達だっているし、イジメられているわけでもない。

ただ学校帰りにたくさんお話したり休日にはみんなでカフェに行ったり、、、そんな日常が理想だった私。
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