神獣の花嫁〜あまつ神に背く〜
瞳子の言葉に、得意げにヒゲをそよがせネズミが応じた───が。
「……と言いたいトコでチュが〜。いまのあたチには【力】が足りないのでチュよ」
「……………あっそ。じゃ」
「だ〜か〜ら〜。話はしゃい後まで聞くのでチュよ!
【力】でチュよ! 【力】! アナタの【力】をあたチに貸ちゅッチュ!」
ビシッと。
小さな指先が示したのは、瞳子の顔であった。
ネズミが言うには、瞳子は“神獣”の“花嫁”としての【特別な力】──【生命力】を宿している……らしい。
「私がその……神獣のなんちゃらだって、なんで解ったの?」
「自覚ないのでチュか? アナタの身体からはチュごい“気”を感じまチュよ? まぁ一番解りやチュいのは、ちょの首にある“証”でチュかね?」
言われて、思わず瞳子は自分ののどもとを押さえた。
自分では鏡でも見ない限り分からないが……嫌なモノを付けられてしまったようだ。
舌打ちしたい衝動にかられつつも、この状況をどうにかするためにネズミを見やる。
「それで? どうやったら、私は元の……自分がいた世界に帰れるワケ?」
「……と言いたいトコでチュが〜。いまのあたチには【力】が足りないのでチュよ」
「……………あっそ。じゃ」
「だ〜か〜ら〜。話はしゃい後まで聞くのでチュよ!
【力】でチュよ! 【力】! アナタの【力】をあたチに貸ちゅッチュ!」
ビシッと。
小さな指先が示したのは、瞳子の顔であった。
ネズミが言うには、瞳子は“神獣”の“花嫁”としての【特別な力】──【生命力】を宿している……らしい。
「私がその……神獣のなんちゃらだって、なんで解ったの?」
「自覚ないのでチュか? アナタの身体からはチュごい“気”を感じまチュよ? まぁ一番解りやチュいのは、ちょの首にある“証”でチュかね?」
言われて、思わず瞳子は自分ののどもとを押さえた。
自分では鏡でも見ない限り分からないが……嫌なモノを付けられてしまったようだ。
舌打ちしたい衝動にかられつつも、この状況をどうにかするためにネズミを見やる。
「それで? どうやったら、私は元の……自分がいた世界に帰れるワケ?」