【短】過保護なふたりに縛られる。
「こ…、恋を……、しました…」
ここは正直に。
隠したって結局はバレてしまっていたんだから、これ以上の被害が(鈴木くんに)向かうまえに手を打っておくべきだ。
「まあそれが本当に恋なのかってところは今は置いておくけど。相手は?」
「お、おなじクラスの……鈴木 たかおくん、です」
「両方苗字みたいな名前してんな。…きっかけは?」
いやはーちゃんも同じクラスなんだから知ってるはずなのに…。
どうしてこんな交互に尋問みたいなことしてくるの。
「きっかけというきっかけはなくて…、いつも真面目に授業に取り組む姿勢だったり……発言するときはピシッと手を挙げるところだったり…、そういうところが…」
「そんな人間はこの世界に何百万人だっているよヒナ。だったら俺も明日からそうしようか?…まあいいや、ルックスは?」
「る、ルックス…?」
「あー、たしかに大事だわ。おれらよりいいのかってとこ」