Keyless☆Night 初めて、なので。
呼びかけに、ビクッと動きが止まったのを見て、私は自分の直感が当たったことを知った。

「あの……初めて、なので」
「うん。……ゆっくりで、大丈夫だよ?」
「はい」
「あ……でも、手伝っても、いい?」

いつも無表情な雅貴くんが、少し照れたように、笑う。

「お願い、します……」
「うん」

私は少し汗ばんでいた自分の横髪をはらって、それから雅貴くんに押さえてもらいつつ、ソレをくるくるさせる。

「……えっと。じゃ、今度は雅貴くんが……してくれる?」

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