Keyless☆Night 初めて、なので。

PART.2



少し溶けたアイスを口に放りこんで、その冷たさと甘さに、んーっと、身もだえる。

「……美味しいですか? アイス」

「うん、美味しいよ。……雅貴くんも食べる?」

専用のプラスチックスプーンで差し出せば、軽く首を振られる。

「いえ、オレは結構です」

「遠慮しなくて、いいんだよ?」

てっきり、食べたいから()いてきたのかと思ったけど、違ったのかな?

行き場をなくしたアイスをふたたび自分の口のなかに入れる。

「じゃあ……」

と、雅貴くんの顔が、私に近づいて。

「……っ……」

重ねた唇から舌が入りこんで、味蕾(みらい)にしか残ってないんじゃないかっていうアイスを、絡め取られる。

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