冷徹魔王な御曹司は契約妻への燃え上がる愛を手加減しない【極上スパダリ兄弟シリーズ】
《ああ》
「綾小路さま、前回の美容師が手配できない場合は、メッセージを入れさせていただきますね」
何度もやり取りしている相手なので、少し柔らかな言い方で返す。
《ありがとう。いつも助かるよ。それじゃあ、頼む》
スマートに言って彼が電話を切ると、フーッと息を吐いて、すぐに美容師を手配した。
時刻は午前三時過ぎ。
Sカードは日本で唯一のVIP用の国際カードブランドで、顧客のほとんどは年収一億円超えの超富裕層。そのコンシェルジュデスクでは、ホテルの手配から商品購入まで二十四時間年中無休で対応する。
「はーっ、なんとか前回の美容師手配できた」
ホッと胸を撫で下ろしてヘッドセットを外し、席を立った。
私は藤井真理、二十六歳。背は百五十八センチ、ストレートの長い黒髪は後ろでひとつに束ね、ネイビーのスーツを着ている。目が大きいせいか童顔に見えて、私服だとよく高校生に間違われるので、自分の顔はあまり好きではない。
「綾小路さま、前回の美容師が手配できない場合は、メッセージを入れさせていただきますね」
何度もやり取りしている相手なので、少し柔らかな言い方で返す。
《ありがとう。いつも助かるよ。それじゃあ、頼む》
スマートに言って彼が電話を切ると、フーッと息を吐いて、すぐに美容師を手配した。
時刻は午前三時過ぎ。
Sカードは日本で唯一のVIP用の国際カードブランドで、顧客のほとんどは年収一億円超えの超富裕層。そのコンシェルジュデスクでは、ホテルの手配から商品購入まで二十四時間年中無休で対応する。
「はーっ、なんとか前回の美容師手配できた」
ホッと胸を撫で下ろしてヘッドセットを外し、席を立った。
私は藤井真理、二十六歳。背は百五十八センチ、ストレートの長い黒髪は後ろでひとつに束ね、ネイビーのスーツを着ている。目が大きいせいか童顔に見えて、私服だとよく高校生に間違われるので、自分の顔はあまり好きではない。