冷徹魔王な御曹司は契約妻への燃え上がる愛を手加減しない【極上スパダリ兄弟シリーズ】
とっさに謝るけど、エレベーターはギュウギュウ詰めで、回れ右をして前を向くことも、彼から離れることもできない。秘書室勤務とはいえ副社長と直接やり取りすることはほとんどなく、いつも挨拶しかしない彼にこんなに密着したのは初めてだ。
「大丈夫か?」
副社長の低音の美声が耳元でして、身体がビクッとした。
「……はい、大丈夫です」
チラッと副社長の顔を見たら、先週より髪が少し短くなっている。
無事に私が手配した美容師さんが来たみたい。よかった。
目に見える形で自分の仕事の成果を確認できてホッとする。
「ん? なにか?」
思わずじっと見ていたら副社長が怪訝な顔をしたので、慌てて視線を逸らし、彼のネクタイを見つめた。
「いえ、なんでもありません」
降りるまでずっとこの状態はなんだか気まずい。彼のファンの女性社員ならこの状況に大喜びするだろうが、私は声でバイトがバレるんじゃないかとハラハラしてしまう。
「大丈夫か?」
副社長の低音の美声が耳元でして、身体がビクッとした。
「……はい、大丈夫です」
チラッと副社長の顔を見たら、先週より髪が少し短くなっている。
無事に私が手配した美容師さんが来たみたい。よかった。
目に見える形で自分の仕事の成果を確認できてホッとする。
「ん? なにか?」
思わずじっと見ていたら副社長が怪訝な顔をしたので、慌てて視線を逸らし、彼のネクタイを見つめた。
「いえ、なんでもありません」
降りるまでずっとこの状態はなんだか気まずい。彼のファンの女性社員ならこの状況に大喜びするだろうが、私は声でバイトがバレるんじゃないかとハラハラしてしまう。