この恋、正解でしょうか?




「なにを教えて欲しいの?」

「じゃあ……なんで女の子と遊ぶようになったの?」



 他の女の人の話だったら私ちゃんと聞けるのかな。
 奏くんの顔をちゃんと見て泣かずにしっかり聞けるのかな。



「あー、俺小さい頃百貨店の火事で両親亡くしててさ。」

「……そうなんだ……。」



 そうだったんだ。
 火事って怖いんだ、なにがあったか詳しくは覚えてない。
 けど、私の腰の傷だってあの時の火事で出来たものだし。
 そういえばあの時の火事も確か百貨店だったようなきが……。



「姉ちゃんとずっと暮らしてたんだけど、男ばっか家に連れてくるからさ。逃げ場作るためにいろんな女の人とそういうことしてたんだよね。」



 そうだったんだ。なんか聞いてもよかったのかなとか、思っちゃった。

 でも、私の生理のことだって、お姉さんのこと大切にしてたからそういうこと知ってるんだよね。



「そっか…。それじゃあ、休日に寮からいなくなるのはどうして?」

「姉ちゃん、僕がいないと何にも出来ないから、実家帰ってる。」

「やっぱり、お姉さんのことすごく大切にしてるんだね、奏くん。」
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