この恋、正解でしょうか?
私たちが初めて会ったのは新歓の時じゃなかったの?
「腰の傷、火事の時に出来た傷でしょ?」
「うん…。なんで…。」
「その傷できたの僕のせいだから。」
奏くんのせい…?
でもこの傷は私が自分でつけた傷で…。
「あの時、逃げる時転んじゃってさ。腰に小さい擦り傷できたんだよね。それで走れなくなっちゃって、そんとき助けてくれたのが鳴海だったんだよ。」
「助けるって、私全然覚えてないよ?」
「だってあのとき、僕の傷見て鳴海もわざと同じところに傷つけたんだけど…、その後自分の血見て気絶してたもん。」
「は、恥ずかしい……。」
本当に顔を見てられなくなって、ブランケットの中に潜り込むことにした。
すると、ベットがギシっとなって。
寝返りを打つと真正面には奏くんがいた。
しっかりブランケットまで被って。
「でもね、あの時鳴海が“これで怖い思い出がちょっとでも半分こできるね”とか言ってさ。」