この恋、正解でしょうか?




 そう言って連れてきてくれたのは、都内で1番美味しいと噂のオムライスのお店。



「なんで、私がオムライスが好きなの知ってるの?」

「さて、なんででしょーか。」

「意地悪だ…。」

「はいはい、ごめんごめん。いっつもコンビニ行く時オムライスばっか食べるじゃん。」



 そんなところも見てくれてたんだ…。
 奏くんにとってはそんなに特別なことじゃないかもしれないけど、私にはとっても特別なんだよ。



「なんか嬉しい。」

「喜んでくれて何よりです。」

「私も知ってるよ、奏くんの好きなもの。」



 奏くんだってコンビニにったらよく買うものがある。

 奏くんは見かけによらず、甘党で。



「チョコレートケーキでしょ?」

「おお、まさかバレてるとは。なんか恥ずかしいね。」

「でしょ?でも、嬉しい顔だ。」



 私がそういうと、奏くんは珍しく顔が真っ赤で。

 最近は奏くんのいろんな表情が見れて嬉しい。



「鳴海は僕を喜ばせる天才だね。そういうとこ……いや、なんでもない。」

「ん?何?」

「なんでもないよ。冷めないうちに食べよっか。」

「う、うん。」
< 17 / 32 >

この作品をシェア

pagetop