この恋、正解でしょうか?

12月24日





 12月24日、クリスマスイブ。
 今日は、終業式。



 保健室に行ったあの時、結局奏くんに会うことはできなくて。

 今、私は花梨と一緒に重大な会議をしています。



「ほら、もうそろ高校も卒業だし、連絡先、消すんでしょ!?セフレ王子の!」

「け、消しますよ…?も、もちろん…」



 花梨が奏くんのことをセフレ王子と呼び続けるから、もう否定するのはやめた。



「大学行って良い彼氏をみつけるんでしょ?そのための第一歩でしょ?」

「うん…。」

「じゃあ、あとワンクリックのとこまで花梨がやってあげるから、最後は自分でやってね?」

「う、うん…。」



 あとワンクリックするだけで、私は前に進めるんだ。

 押そうとした途端。桜庭奏と書かれたメッセージが画面に表示された。



「奏くん…。」

「なんて?」

「渡したいものがあるから、今日奏くんの部屋きて…って…。」

「行くの?」

「…うん。」



 断れるわけない…じゃん…。

 奏くんのことまだ全然忘れられてないんだもん。
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