この恋、正解でしょうか?




「奏くんは都内の美大だよね?」

「うん、ここの近くのね。鳴海は内部進学でしょ?」

「そうだよ。」

「……ねえ、鳴海。僕と…付き合ってくれる?」

「どーしよっかな〜?奏くんには散々傷つけられちゃったからな〜。」

「その節は本当にごめん。僕には鳴海の横に立つ資格ないとか思って。」

「資格とかそんなのいらないからね?…じゃあ、前はキスでお別れだったから今もまたキスから始めよう、ね?」

「そういう感じか。これからいっぱい幸せにするから。覚悟しててね。」



 そう言った奏くんからは、優しくなんかない食べられちゃうようなキスが降ってきた。



「……んっ……ふぁっ……はぁ……。」

「…ねえ、このままベットってありですか?」



 また、断らないってわかっているくせにそんなことをきいてくる奏くん。



「断っても連れていくくせに。」

「ご名答。傷ごと愛します。」

「それじゃあ、私も。まだ見てなかったし、奏くんの腰の傷。」

「そんな余裕、あるといいね?」



 そうして私たちはやっと、一緒に歩き始めたのでした。
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