この恋、正解でしょうか?




「せんせ〜、右のベット借りるね〜。」


少し低くてゆっくりな落ち着く声の男の子が足を止めることもせず、私のベットの方にやってきた。


「そっちは、他の子が…。」


 先生が私がいることを言い切る前に彼はもう私のベットにある所に入って来ていて、私たちは出会った。

 そうしてちょうどよく私の口からさっき飲んだものが出てきてしまった。



「……出ちゃったね。」



 少し心配そうに声をかけてきたと思ったら私の方にグイッとよってきて。



「服に着いちゃったね、ちょうど先生いないし…自分で着替え………。」



 彼が話している途中に私の記憶は途絶えてしまった。



 次の日、なぜか私のセーラー服を持った彼が部屋に来て、気がついたら今みたいな関係になっていた。
 それが新入生歓迎会のあった翌日の土曜日のことだった。




 そうして再び11月11日。
 いつもは私の部屋から朝ごはんを食べに行くからセレナ棟の食堂にいる奏くん。
 だけど今日は月曜日だから朝の食堂で奏くんと挨拶をすることはない。



 だから私は休日と月曜日の朝が嫌いだ。
< 5 / 32 >

この作品をシェア

pagetop