ライバル企業の御曹司が夫に立候補してきます~全力拒否するはずが、一途な溺愛に陥落しました~
「ん、んっ……」
「やっと苑香に触れられる……。もうなにも我慢しない」
興奮が滲んで掠れた統の声にドキドキする。
いつも飄々とした態度で主導権を握っているように見える彼が余裕をなくしている姿に、私の中の女が疼く。
もう我慢しなくていいと伝えるように、精一杯背伸びをしてまた彼の唇を求めた。
恥ずかしげもなく音を立てて、時には舌を絡めて――彼のことが好きだという気持ちを、動物みたいなやり方で伝える。
やがて統がこらえきれなくなったように、私の体をベッドに押し倒した。首筋にキスを移動させ、敏感な場所を探るように、あちこちにキスのスタンプを押す。
服の上から体のラインをなぞられ、ぞくぞくとした期待に体が震えた。
彼の手が胸のふくらみにたどり着き、私の反応を窺いながら、強弱をつけて愛撫する。
「あぁ、ん……」
尖った先端が服と下着に擦られ、もどかしくなって身を捩った。
統はそこばかりしつこく指先で転がした後、私のブラウスを胸の上まで捲り上げる。ブラのホックは外さないまま、カップだけをぐいっと下ろした。
零れたふたつの胸を見て、統がうっとりしたようにため息をつく。