ライバル企業の御曹司が夫に立候補してきます~全力拒否するはずが、一途な溺愛に陥落しました~
荒い呼吸で胸を上下させていると、衣服をすべて取り去った彼が私の膝を掴んで開かせる。初めて見る彼の裸体があまりに官能的で、心臓が止まりかけた。
スーツを着ている時の彼は、御曹司とか社長とかそういうキラキラした言葉が似合うのに、なにも身に着けていない彼は、弱肉強食の世界に生きる野生動物みたい。
雄々しい筋肉の隆起、首筋や腕に浮き上がった太い血管……どこも綺麗で色っぽくて、今からこの人に食べられてしまうのだと思うと、それだけで気を失いそうになる。
「苑香……きみとこうなることを、ずっと望んでた」
この上なく情欲的な体を見せつけながら甘く囁いた彼が、そっと掴んだ私の手を自分の頬に這わせた。
そのままぐっと腰を押しつけ、中に入ってくる。
「あっ……」
体の奥深くまで届いた彼の熱。ようやくひとつになれた幸せで、目の端に涙が滲む。
統は大きな体ですっぽりと私を包み込み、唇に優しいキスを落とした。彼が愛おしいと、心の底から想う。
「好きだよ、統」
彼の首に腕を回し、溢れる想いを口にする。統は蕩けるような甘い微笑みで、私の頬を撫でた。