クールな生徒会長は私にだけ甘すぎる。

生徒会のみんな〜えみりside〜

 私は今初恋の幼なじみのしょうちゃんの寮にいます。



 さっきから抱きしめてきたりキスするぞって言ったり、ドキドキしっぱなし。



 ガチャ。



 「おっ、隼人か。」




 誰かな、もしかしてここの人?



 「誰だこいつ?なんでここにいる?」銀髪の人が行った。



 「七瀬えみりです。おじゃましてます。」



 「俺は暁隼人だ。よろしく。翔太が女連れてくるなんて珍しいな。」



 しょうちゃんモテそうなのに。ていうかもててるのに。



 彼女はいないって思っていいのかな。


 「あ、みんな帰ってきたみたいだな。」



 しょうちゃんの言葉に玄関を見てみると男の人が三人立っていた。



 さっきからイケメンさんばっかりなんだけど、なんなの?!



 「たっだいま~。この子だーれ?」そう言って近づいてきたのは背が低めでかわいい男の子だった。



 「俺のだ、近寄るな。」としょうちゃんが私を後ろから抱きしめた。



 しょうちゃん殺気がすごいよ。てか俺のって、、、



 「えー。べつにいいでしょうが。」



 「顔だけ無駄に良いみたいだが、俺はお前なんて認めないからな。」赤髪の男の人が言った。



 うん、初対面からなんなのこの人は。



 「あの、独特な顔の趣味がおありのようですね?あと認めるってなんですか?」



 自分が可愛くないことなんて自分が一番良くわかってる。



 「おいおい、、、」暁さんは笑いながら言った。



 「えみりはそういうやつだよな。おまえらまず自己紹介からだろ。」



 「そうですね、俺は湊拓也、高3で副会長やってます。よろしくお願いします。」そういうのは黑髪で背の高い人。



 「俺は宮村蒼、高2。生徒会役員やってる。」と赤髪のTHE 不良って感じの人。



 「で、僕朱雀亮太と隼人も役員。僕は高一で隼人は高3。」朱雀さんがかわいい金髪で暁さんが緑色の髪。



 「まあ、知ってるだろうけど俺は高3でここの生徒会長。」



 あ、私もしないとだよね。



 「七瀬えみり、高校1年生です。よろしくおねがいします。」



 「七瀬えみりって、可愛い子が転校してきたって噂されてた子か。」といったのは湊さん。



 んん?噂って私のこと?



 「多分違う七瀬だよね。」



 「いや、どう見てもえみりのことだろ。」としょうちゃんはは呆れたように言ってる。



 んー?よくわかんないけどまあいっか。



 「もう遅いだろ、帰るか?えみり。」



 そういえば寮に行く途中だったんだ。



 長居しちゃったな。



 「そうだね。実は寮に向かってたとき迷子になっちゃって、そしたらしょうちゃんが見つけてくれたんだ。」



 「「「「しょうちゃん、、、!?」」」」みんなが驚いたように言った。




 「翔太のしょうでしょうちゃんだよ??」



 なんかいけないこと言ったかな?



 「「「「「フフッ。」」」」」五人が一斉に笑いだした。



 「翔太をあだ名呼びしているのはおそらくこの世で一人しかいませんよ。」と湊さんが言った。




 そうなの?少しでも私はしょうちゃんの特別なのかな、うれしいな。



 「えー、二人はどうゆう関係なの?」朱雀くんが言った。



 「ちっちゃい頃から仲良かったんだけど、私のアメリカへの転校でしばらく会えてなかったの。でも今年帰ってきて再会したの。髪色も違ってメガネで顔も半分は見えないのに気づいてくれるなんて思ってもいなかったけどね。」


 私はいきおい余ってベラベラと喋ってしまった。



 「それ、地毛じゃねーのか。」と宮村くんが言った。



 「おい。見せる必要はねえだろ。」としょうちゃんは不機嫌そうに言った。



 「ちょっと興味あるかもな。」と暁くん、「翔太だけ知ってるって、ずるい。」と朱雀くんまで。



 私はウィッグとメガネを取ることにした。



 「そんな大したものじゃないよ?」



 そういう私の顔を見るみんなの顔は真っ赤だった?




 「みんな大丈夫?新種のかぜ?」




 どうしたんだろう。




 そんな似合わないかな、この髪?みんなだまっちゃって。




 「なんか、ZEROのセンターに似てるね。」「あー、七瀬みなと。」「最近人気なやつか。」



 「ん?誰だ?」しょうちゃんは知らないよね。



 「名字が一緒なだけですよ。」



 「これは、翔太が隠したがるのもわかる気がしますね。」と湊さん。




 「自分が可愛くないことなんてわかってますよ。」私は少しふってくされて言った。




 「「「「「、、、、、、、、」」」」」




 「とにかく、寮まで送るから。」沈黙を破ったのはしょうちゃんだった。



 「そうだね、こんな遅くまでお邪魔してしまってすいません。」私はウィッグとメガネをつけ直してたちあがった。



 その後しょうちゃんは私を寮まで送ってくれた。



 そのことを後悔したのは同じ寮の女子たちに騒がれ、悲惨な目に遭ったあとだった。
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