【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。


 それに私は課長に、いつもたくさん迷惑ばかりかけてきてる。  だからこれ以上、課長に迷惑はかけられない。
  それで課長に嫌われたら、怖いし。  まあ課長は優しいから、私のことを嫌いにならないと言ってくれる気がするけど……。

 もし万が一課長になにかあった時、私はきっと声を上げて泣くだろうな。
 好きな人が、大事な人が傷ついていく姿を見たくないと思うのは、当然のことだと思うから。

 私だって分かってる。 課長が会社で私と接しているのは、あくまでも仕事場での付き合いだ。
 会社での私たちは、ただの上司と部下。きっとそれ以上でも以下でもない。

 私たちは恋人同士なのに、なぜ上司と部下なのだろうか……と思うけど、もし公私を分けなかったら、私たちは一体どうなっていたのだろうか。
 課長が恋人でも、上司と部下っていう壁は当分越えられそうにはないし、超えることはきっと出来ない。

「……ごめんなさい」

「ん? どうして謝るんだ?」

「いえ……なんでもないです。すみません」

 課長に迷惑ばかりかけてる私を、課長は何一つ文句を言わずに見守ってくれる。

「そうか?」

 課長は本当に優しい。 でもその優しさが時々、私の胸を苦しくさせることがある。
 私以外の女性と、話したり一緒に歩いてたりするのを見ると、やっぱり彼女の私としてはイヤなのだ。

 どうしてもその人に嫉妬してしまい、ヤキモチを妬いたりすることも時々あって……。
 課長も分かってるとは思うけど、あまりそういうことに対しては口を挟まない。
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